稲刈り前の田んぼの畦道、そこに生い茂る雑草の中にその子はいます。しょっちゅう目にするから、かなりの数、います。
派手さは一番でしょう。見た目が毒々しく、長い毛も生えてる。こやつ、毒を持っているに違いない、とこちらも警戒します。
あれ、でも、ちょっと見ていると、不思議な動きを始めます。えび反って、高速でブンブン身体を振るんです。懸命に威嚇してるのかな?
動きが面白くて、ちょっとかわいくも思えてくる。
かわいいと思ったついでに調べてみると、
この子は、フクラスズメ、という蛾の幼虫で、なんと、毒はないそうです。
ごめんよ、見かけだけで判断してしまって。毒のあるまずそうなやつ、と天敵をだましてるんだね。
イラクサ、カラムシなどを食草とするので、作物を食べるわけでなし、畦の雑草をひたすら食べてるいい子、とも言えそう。
こんなに派手派手な幼虫でも、蛾になるととたんに地味になるので、秋に蛾になって田んぼで出会った時に気づけるかわからないけれど‥
あの派手な子達も立派に成虫になったのねって気づけたら、うれしいだろな。。(なっし)